2022.10.30（日）第166回天皇賞・秋（G1）東京競馬場 芝2000ｍ 左回り

天皇賞秋は最高クラス

天皇賞秋は、個人的に日本で最もレベルの高いレースだと思っている。特に、近年においてレベルは高くなるばかりだ。高レベル化について簡単に思い浮かぶ理由としては、海外ローテとの相性の良さと３歳馬の活躍がある。

近年の日本馬は、海外レースに挑戦し、優秀な成績を収めている例が多い。海外レースに勝利すると、当馬はもちろんのこと、日本競馬全体の評価が上がる。もちろん、海外からの買い付けや種付けオファーも多く入ることだろう。

この影響を受けて、『最強決定戦』のような強いメンバーが揃うレースがなかなか無い。海外レースに挑戦している強馬が揃わないからだ。しかし、天皇賞秋であれば、海外レースローテとの相性も良く、メンバーレベルが高くなりやすいという特徴がある。

また、３歳馬の活躍が今後大きく影響するだろう。天皇賞秋は、数字の上では３歳馬より古馬の方が優秀な成績を収めている。しかし、これを単に古馬有利と見るのは危険ではないだろうか。

元来、春に活躍した３歳牡馬が秋に目指すのは、菊花賞であった。しかし、『三冠馬』の称号を得ようとするならともかくとして、阪神3000mに調整するよりも、東京2000ｍに調整する方が遥かに楽であるし、疲労面や今後のキャリアを考えても、恐らくメリットは多くある。問題があるとすれば、相手が強いことくらいであろう。

昨年のエフフォーリアが3冠古馬コントレイルを破ったように、本当に強い馬であれば、斤量差を活かして勝つことが出来るのは証明されている。今年の３歳馬は非常にレベルが高いが、皐月賞馬や日本ダービー２着馬もこのレースに直行しており、本気度が伺える。

『日本最強馬決定戦＝天皇賞秋』そう言っても過言ではない。今年の天皇賞秋も、さらなる高レベルなレースとなり、競馬ファンを沸かしてくれると信じている。